【考えられる理由として】

〇私立大学入学定員厳格化ー

⑴2016年度入試から始まった「私立大学の入学定員厳格化」によって、定員の基準を超えて入学者を増やした大学には補助金を交付しない
⑵2017年には「地方大学振興法」という法律で、東京23区内の大学定員数を10年間増加させてはならない
と定められたことでした。

⑵「地方大学振興法」は、有名私立大学が多く存在する東京23区に集中していた学生の流入を抑制して、地方大学への入学による地域経済の活性化を目的とした法律です。

それまでの私立大学は、定員よりも多く入学させるのが当たりまえでしたが、「地方大学振興法」により定員数が厳格になったことで、受験生や保護者の間で不安(現役か?浪人か?)が広がりました。
そのため一人当たりの併願校が増え実質倍率の上昇、浪人生の増加につながることになりました。

このようなことから、先行き不透明な大学受験を避け、「大学付属中高一貫校」もしくは「中高一貫教育」で大学受験へ向かう「中学受験」が選ばれていると考えられました。


〇コロナ禍で広がった公私格差ー

コロナ禍で表面化したのは、公立中学の対応の遅れでした。
公立ではICT(情報通信技術)の導入がままならず、オンライン授業がおぼつかないなどの問題が山積みとなって、保護者の公立中学に対する不満や不信感が広がっていきました。

それに対して、多くの私立中学では早くからオンライン授業を開始しました。
対面とオンライン授業を併用するなど迅速に対応できたことで、公立私立の教育格差が浮き彫りとなり私立中学人気がますます高まりました。

【その結果として】

〇大学付属校人気ー

大学までの進路が決まっているというだけではなく、社会の変化に対応した先進的な教育やICT教育の充実など、教育レベルの高さも評価されてのことです。


〇中堅校の競争激化ー

要因として、偏差値中位の志願者の増加がみられます。
コロナ禍で後手に回った公立中学に見切りをつけて、私立中学の受験に方向転換するなど、本来公立中学へ進学するつもりの小学生の保護者が、新たに「中学受験」に向かっていることがあげられます。

上昇志向というよりも安定志向がひろがり、難関校の志願者にあまり変化がないものの、中堅校下位校が志願者を増やしています。


〇偏差値以外の観点でー
「中学受験」で偏差値45でも、高校受験にたとえると偏差値55のところを受験しているといっても過言ではありません。

これまでの傾向として、「中学受験」は偏差値至上主義といえましたが、このところではICT教育や国際教育など、教育内容で学校を選ぶ時代になってきました。
公立中学より自由な教育環境を選択できる私立中学は各学校独自の教育を用意しています。
志望校を選ぶ際は、偏差値だけにとらわれないで、あらゆる面から判断することが大切になります。

【さらに追い風として】

〇令和8年までに公立中学の「部活動の地域移行」と、今後も広がりをみせる「高校授業料実質無料化」ー

これらがさらに「中学受験」に拍車をかけていくことが考えられます。

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