「2月」この時期は関西の中学受験塾のスタート期です。
塾もさることながら、保護者も気持ちをあらたに、「次はうちの子の番!がんばるぞ~」と、なぜか気合いが入ります。わが子への期待と不安が入りまじるなかで…。
陶真が小学2年のおわりに、コンサートホールで、塾が主催する説明会のお知らせがありました。
まず「何を着て行ったらいいの?」「みんな、何を着て行くんやろ?」と気になりつつ、まるで行きたかった場所に、初めて行けるかのようでした。
なぜだか今までに感じたことのない高揚感が続きました。
当日の出かける直前まで、あれこれ悩み、やっと決まった「いでだち」といえば、2~3回は着たであろう淡い色のニットと、無難な黒色のストレートパンツに、少しだけ「よそ行き」の、ダウンのコートを羽織りました。
「これやったら、何も悩む必要なかったやん」と思いながら会場へ向かいました。
繁華街に立地する建物のエントランスに入ると、すでに大勢のママたちが、始まるのを待っていました。
そのママたちの表情は、明るくて、まるで母性があふれ出てるかのように、輝いて見えました。
その中にいると、「もしかして私も光ってたりする?」と勘違いしてしまうくらいの、不思議な感覚を味わっていました。
わが子の良き将来を思う気持ちが、この会場でひとつになっているかのようです。
その日の説明会では、「主だった超難関校の合格者人数」「それらの出題傾向」そして「各学年ごとのカリキュラムの進め方について」などのお話がありました。
私もほかのママたちと同じく、トップの超難関校の合格人数が最大の関心ごとです。
昨年よりも、人数が増えていたことに「この塾を選んでよかった!」と、心の中でガッツポーズ!
「わが子を少しでも上位の難関校へ入学させてやりたい」と思う親の気持ちを実感する瞬間でした。
数年後に「わが子が上位の難関校へ入学できている」と期待を込めて。
このような大々的な説明会は年に1~2度程度で、そのほかに、塾内の会場で各進学校別の保護者説明会などが行われています。
親の私が、これらの情報をいくら得たとしても、子どもの意志や能力とは相関性がないことに、うっすらと気づきつつも、足しげく参加するのがあたりまえになっていました。
どう伝えれば、陶真にいちばん伝わるのか?
中学受験についてわかってきたこと。
それは「わが子のためにまわりの環境を整えてあげること」
そして、それは「私たち大人がしてあげれること」
自分の小学生だったころを、今あらためて振り返り思うのは、ただ何となく、時間が過ぎていく中で「それなりの経験」や「それなりの学習」しかできていなかったこと。
周りが同じ環境だから、私がそうなるのは当然のことでした。
けれども、中学受験という経験を、わが子の環境に「あたりまえの環境」として加えるだけで、一気に未来が明るくなると感じました。
陶真にこのことが伝わるのは、まだまだずっと先なのかもしれませんが…。
今からがんばれば灘中だって夢じゃない!でもやっぱり灘中は無理かもね(笑)
そんなことを夢にも考えたことすらなかったのに、今は「0.01%くらいはあってもおかしくないかな」と思っていたりします。
この説明会へ参加したことで、中学受験をあたりまえのことと捉え、わが子の受験に全力で取りくむママたちを、目の当たりにして、わが子が今より良くなるよう、わたしができることすべてをやってみようと、私もまた、気持ちを新たにすることになりました。
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