「コロナ禍」の下で始まった涼佑の高校生活は、やはり特異な感じがしました。
公立高校が休校を余儀なくされる中で、私立中高一貫校の高1生の涼佑は、パソコンに映る上半身は指定のカッターシャツを着用し、座っていて見えていない机の下は部屋着のまま(笑)、まじめな顔つきでパソコンに向かい、オンライン授業を受ける日が続きました。
涼佑の部屋から何やら物音がし、その扉越しでそっと耳をすませると、突然扉が開き、中から体操服姿の涼佑が出てきたのには驚かされました。
黒板に向かう教科の授業だけではなく副教科に関しても、「コロナ禍」といえど、涼佑の私立中高一貫校は、通学できない状態でも、学校としてやれることはできる限りやっていくという姿勢がうかがえました。
そして、部活動にしても同様に、学校側としてもおざなりにすることなく、涼佑も同級生たちと「コロナ禍」での自粛の合間を縫って、球技系の部活動に積極的に参加しました。
【高1生の涼佑】
4月―高校入学式
5月―①定期考査
6月—合唱コンクール、文化祭
7月―②定期考査、夏期特別授業
8月―夏期特別授業
10月―③定期考査、体育祭、2泊3日の古都研修旅行
11月―オーケストラ鑑賞、(断念を強いられた海外研修旅行予定月)、文理選択
涼佑の私立中高一貫校では、3蜜に配慮しながら、できる範囲で行事を行っていました。
(残念ながら11月に予定されていた3回めの海外研修旅行は、中止となりましたが)
進路による「文理選択」(涼佑は理系へ)
「文理選択」に関して—涼佑は、本人の希望により理系へ進むことを選択しました。
中3生での海外研修旅行で、良い刺激を受け、なりたい自分をめざす決意を固くしたようでした。
高1生の3学期にも、まだその決意の成果はなかなか表面化することはありませんでしたが、自分自身の目標が設定されたことは、涼佑にとってとても良いことに思えました。
担任の先生のいつかの発言が思い出されることになりました。「男子生徒は、大学受験が近づくにつれ目標に向かって集中力を一気に高めていくという生徒が圧倒的に多い」ということを。
12月―④定期考査、冬期特別授業、レシテーションコンテスト
1月―書初め
2月―⑤定期考査、フェアウエルパーティー
3月―春期特別授業
行事においても、何もかも中止にするのではなく、保護者や外部からの参加は見送られましたが、文化祭や体育祭も、コロナへの対応に工夫を凝らしながら、先生と生徒のみで行うことになりました。
涼佑の私立中高一貫校は、「コロナ禍」に動じるでもなく、涼佑たちのより良い将来の自分に向けて、ただひたすら進んで行く、そのことに尽きていると感じました。
涼佑たちの持ち合わせた才能を信頼し、励まし、導き、そして委ねることで、涼佑たちもまたそれに応えるかのようにより高い将来の自分を掲げ進んでいくことができるのではないかと思えました。
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